さすがに昼の間は寝ていようと思ったのですが、やはり目が覚めてしまいます。ニシ浜に出てみれば、昨晩はあんなに雲が出ていたのに呆れるくらいに快晴です。
せっかくなので歩いて隣のビーチまで。ニシ浜をひたすら奥に奥に進んでいき、島の形に沿って左に曲がるとニシ浜に全く引けを取らない綺麗なペー浜に辿り着きます。車道からは入口がわかりにくく、砂浜を歩いて行くには遠いため人は殆どいません。
さて、有人では日本最南端のこの島、集落に行けば意外と昼食を食べるような場所には困らないのでホッとしました。島のもの食堂「あやふふぁみ」で有人島最南端のカレーを頂きました。
お米は、波照間島産もちきび・西表島産の黒紫米、玄米・麦などを白米に混ぜて焚いているそうです。
昼食後は再びニシ浜。
夕日が沈み、
星空が広がります。
南の島のオリオン座と冬の天の川。ISO5000。左下は関東ではまず見れないカノープス。
実はこの日本最南端の有人島、意外と高い椰子の木が無いんです。昼間のうちに歩き回り、ニシ浜の横のペー浜に高い椰子の木があるのを見つけたので夜また来てみました。狙い通り冬の天の川が椰子の木から伸びているように写り満足です。ちなみに人工の灯りは全くないので、ISO5000まであげても椰子の木は真っ黒にしか写りません。しかたなく懐中電灯を一瞬後ろ向きに(直接椰子の木に当てると真っ白になってしまうので)、しかも足元を照らしています。ところで石垣島は左斜め後ろ、西表島は真後ろ。ならば人工の灯りが全く無いのに空が赤っぽく写るのは遠く台湾の灯りを拾っているのかな?と思ったら、後で知ったところAir glow(大気光)というものでした。暗い空の波照間島だからこそ写りこむ現象みたいです。そして、これほどの星が見えているのに水平線辺りには星は殆ど写ってきません。この後4時間くらいで水平線辺りに昇ってくる南十字星を捉えることが、どれほど難しいかを思い知らされます。
そして、せっかくなので懐中電灯を使用しなかった1枚。
普段、横浜で生活していると夜間に人工の明かりが全く届かない場所というのはありません。でも、この島にはあります。それでも高感度&長秒で撮影すると微かに海面が判別できるのは、微かに星明りに照らされているからです。
さて、4時間後とは言っても南十字星は違う場所でないと見れないので、ゆっくり歩いて移動します。夜行性の巨大ヤシガニに慄きながら。
波照間島にハブはいませんし、オヤジ狩もないと思いますので夜でも比較的安全ですが、こいつに迂闊に手を出すと人間の指くらい簡単にチョッキンです。