三田矯正歯科ブログ

2019.10.14更新

この記事は、当院に勤務をお考え頂ける方へ向けた記事となっております。


衛生士学校の中には、新卒で矯正歯科専門の歯科医院に勤めてしまうと、もしも一般歯科に就職し直したいと考えたときに不利になるので最初は一般歯科に勤務するようにと指導しているところが多いようです。実際当院に一般歯科から移って来た方も「本当は矯正歯科に興味があったけれど衛生士学校で反対されたから最初は一般歯科に勤めた」とか、「衛生士学校の先生には反対されたけれど、矯正歯科にとても興味があったから」ということで新卒で当院に勤務してくれたりと様々ですが、やはり最初に矯正歯科に勤務するのは避けた方が良いと指導している学校は少なくないようです。

確かに最初から矯正歯科に勤めると一般歯科のアシスト業務やSRPの技術は一般歯科に勤めた同期の衛生士さんよりも劣ってしまうかも知れません。しかし、技術的なことはいつか必ず誰でも出来るようになります。

難しいのは最初に勤務した歯科医院で身についてしまいう「仕事に対する考え方」です。ここがズレてしまうと、どれだけ技術が高くても組織の中では浮いてしまいます。まして従業員数10名以下というところが圧倒的に多い歯科医院では、ドクターや同僚と良好な人間関係を持つことは困難になっていくと思います。歯科衛生士という頑張って取得した国家資格である以上、個人の能力も大切ですが、自分が属する組織・チームが目指す方向性との協調性やお互いが協力しあって集団としてどれだけ能力が発揮できるかの方が歯科医院では必要です。

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世界で初めて胃大動脈グラフトを使用した冠動脈バイパスを開発し、日本で初めてバチスタ手術を行なったことで有名な心臓血管外科医、須磨久善先生のお言葉:心臓手術というのはF1レースみたいなもの。外科医だけが腕が良くても、それを支えるメカニックであるスタッフが同じくらいのレベルでまとまっていないと絶対に勝てない。だから、どれだけ高いレベルできちっとしたチームプレーが出来るかっていうことが大切。

日本はまだまだ学歴社会かも知れませんが、国によっては個人の能力よりも集団の中で皆で討論し、協力し合ってチームで1つの成果を出すことの訓練を学校教育に取り入れた方が社会に出てから役立ち、それが、国の力や国益に繋がることに気づき実践しています。

 

そもそも歯科衛生士としてのスキルは技術だけではありません。現在、ほとんどの歯科医院で「歯科衛生士としてのスキル」といえば、「スケーリングのテクニック」や「テックをどれだけ早く作れるか」などだと思います。しかし、そのような「テクニック」はスキルの30%程度です。残りは「ヒューマンスキル」と「コンセプチュアルスキル」です。

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当院の新人教育で使用しているスライドから。必要な3つのスキル。

「ヒューマンスキル」とは人間性、人間力を指します。患者さんとの信頼関係、院長との信頼関係を築く力です。「コンセプチャアルスキル」とは、改善提案力、創造力、実行力を指します。つまり「医院を良くするために、どのようなことをすればいいかを考えることができ、それを提案して、結果を出す力」といえます。

歯科衛生士の仕事として、技術的なことだけでなく、患者さんに喜んで頂き、歯科医院が良くなっていく」ことを意識して仕事を出来る方は、どこに行っても、例え他の職種に就いたとしても重宝されると思います。

 

 

 

 



投稿者: 三田矯正歯科医院 三田浩明

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